百合の花の咲く

【長文です。自分の活動HummingBirdDesignの初心やものづくりの目標についての想いです。】百合の花の咲く時期です。4月ににょっきり太い芽を出した百合は、3ヶ月順調に育って立派に花を咲かせました。毎年楽しみにしている百合の開花です。花の時期は約一週間とあっという間ですが、花期を終えた後も残った立派な幹や葉っぱが青々と光合成をし、根元の土の中のみみずが肥やした栄養で球根が成長し、体力を蓄えてまた次の花の時期を楽しませてくれます。生命の循環です。

KKDuoさんでの歌会や、制作している蚊帳織りふきんの納品の機会で、人生の先輩方からアドバイスを頂いたり、豊かな感性の交流を楽しむひとときに恵まれたりした最近でした。苦しいことも突破していくことを求められることも忍耐の時を教えられることも多いですが、近くに見守ってくださる方々から、勇気づけられたり応援をいただいたりする日々が、まるで百合の根付く土が豊かに蓄えられるようなイメージと重なり、自分の活動を続けて成熟させていきたいと強く思いました。

私の活動の初心は、循環の中に本質的な美しさがあるのではないか?という氣持ちからです。落ち込んだ時、自然の中で風に葉っぱの揺れる様子やさえずる鳥の声に、ふと顔をあげてニュートラルな氣持ちになる瞬間を感じ、そこから前向きな思考が始まると意識的に経験したエピソードから、自分のデザインは始まりました。その感受性は、後にセンス・オブ・ワンダーという本にされていることも知りました。今はこの感受性を生かし、暮しの中に循環の美しさと寄り添える物をデザインしたく、活動を続けています。

私の作品をご覧くださる方からのお声がけはどんな言葉も大切にしています。「あなたの作品を観ると優しい安らかな氣持ちになるわ、こんな氣持ちならきっと争いも起こらないと思うわ」ある女性からのそんなお声がけは、自分の伝えようとして発信していることは伝わったんだと喜びの瞬間でした。

活動の縮小や、ましてや止めてしまいそうになる瞬間もありますが、自分の発信しようとしていることがきっと今そしてこれからも、寄り添いたい感覚というか感受性だと、目に見えないけれど信じています。そして、この感受性は雨の空から虹が光る様に、人と人を繋げてくれる物理的ではない橋の様なものではないかとも願うように想っています。信じてもっと知ってもらうために頑張ろうと思います。

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