ふるさとの図案の制作に取り組んでいます。
投稿した作品は、カラーの草花の冠を図案にしたものです。
10年くらい前に観た郷里の水郷地帯に咲くカラーの花です。 たおやかに咲いていた姿の美しさを忘れられずに図案にしました。
目に見える刺激の強い華やかさの良さもあるかもしれないけど、 泥や水面に反射して映りこみ揺れる柔らかく湿った光に惹かれます 。
■表現やコンセプトについて
川瀬巴水氏の版画を拝観する機会に恵まれたり、 山崎豊子氏の「暖簾」を拝読したりした35才頃に型紙表現に出会いま した。
日本の美憧憬や厳しい時代の反骨精神に感動したり学んだりして、 紙を彫ることで私もその凛とした表現の文化に携わりたく始めまし た。
ふるさとの図案の制作を目標にしています。 自然を感じ図案にして彫り、 手から生まれるアナログな線とデジタルの数学的な構成で生み出せ る表現を模索しています。
自然の草花の組成に数列を見いだせる驚きのように、 なにか自分の考えの及ばない世界へ、 手を動かすことで導かれるのではと感じています。
「カラー草花冠紋様」2021年, 型紙から紙に水彩表現, Size: 159×168mm (1図案)